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のり養殖
浜辺で見かけるのりそだの風景。そこにはこんな作業がありました。


写真協力:三重県科学技術振興センター水産研究部

まずは種付けから
のりは夏の間、「糸状体」という形でカキ殻などに付着してすごし、秋になると胞子を出します。
毎年9〜10月ごろに「種付け」というのりの胞子を網に付着させる作業を行います。
種付けには陸上で行う方法と海上で行う方法があります。
種付け……陸上採苗
  水車に網を巻き付け、のりの胞子の入った水の中を回転させます。
網を重ねた水車と胞子を放出させるためのカキガラ
種がついた網を海水中で養生させ水切り後、冷凍庫で保管
種付け……野外採苗
  のりの糸状体のついたカキ殻をネットに入れ、その上にのり網をセットします。それを海辺に広げてカキ殻から胞子が出て網につくようにします。
採苗ネットにカキを収容
野外採苗のセット
ネットの上に海苔網を重ねる
野外採苗


のりは海辺で大きくなります
 網についたのりは、海中の栄養をふんだんに取り入れ、光合成を行いながら大きくなります。
約1ヶ月間海苔の生長とともに重ねた網の枚数を減らしながら 育てる。
支柱柵漁場
浮き流し漁場

 のりが大きく育つと摘み取り作業を行います。摘み取りは機械で行いますが、昔は手作業でした。
ペット式摘採機によるのりの摘み取り(支柱柵養殖)
ピアノ線摘採機によるのりの摘み取り(浮き流し養殖)


きれいに洗って加工されます
 摘み取られたのりは、よく洗い、異物などを取り除いて細かく刻みます。刻んだのりを「紙すき」の要領で薄く伸ばし、乾燥させます。
 乾燥は昔は天日干しでしたが、現在では、乾燥を含むほとんどの作業を機械で行っています。
【のりの加工手順】
<全自動化による加工> 原藻の撹拌 → 原藻洗い・異物除去 → ミンチ工程 → 洗浄 → 抄き → 乾燥 → 選別


厳重な検査をうけて出荷されます
 出来上がったのりは厳密に検査され、等級をつけて共販に出されます。共販に出されたのりは、仲買人と呼ばれる人たちによって次々に値段が付けられていきます。



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