【タイ(マダイ)の生態特性】
 タイのからだは、横から見ると楕円形で体高が高く、前から見ると左右に平たい形で、色は鮮紅色、生きているときは体側に鮮やかな青い小斑点がみられます。また、尾びれの後ろの縁辺が黒いことも特徴のひとつです。
 背びれは1基(途中で分かれていない)で、12本の硬く鋭い棘と10本の軟らかい軟条で、臀びれは3本の棘と8本の軟らかい軟条で構成されています。両顎の歯は頑丈で、2列の強い臼歯が並んでおり、エビやカニなどの海底に棲む生き物を食べます。
 北海道南部より南の日本海、太平洋沿岸域、朝鮮半島南部から台湾を経て南シナ海までの、水深200mより浅い岩礁域や周辺の砂泥場の海底近くに棲んでいます。
 産卵期は春から夏(三重県では3〜6月)で、1尾が産卵期の間に何回も卵を生み、産卵期間中に1尾の雌(1.5kg程度)が数百万粒の卵を産みます。
 卵から生まれたタイの赤ちゃんは、1ヶ月程度浮遊生活をした後、1cm程度に成長して、内湾の浅場や藻場で底棲生活を始めます。その年の秋には10cm以上に成長し、1歳で15cm、2歳で23cm、3歳で30cm、5歳で40cmを超え、10歳では60cmになります。大きなものでは体長1mを超えるものもあり、40年以上生きるものもあります。
 
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